市村自然塾九州

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市村自然塾 総合塾長から祝辞をいただきました。

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市村自然塾九州20周年に寄せて
市村自然塾 総合塾長 山下 良則
(株式会社リコー 代表取締役 社長執行役員 CEO)

 昨年の市村自然塾関東に続いて、今年は市村自然塾 九州が創立20周年を迎えることができました。
 これまで活動を支えて頂いた支援企業、保護者の皆様、地域の皆様、行政の皆様、そして自然塾スタッフ、すべての方々に心より感謝を申し上げます。
 これまで順調に活動を続け、多くの卒塾生を輩出してきた自然塾 九州ですが、ここ数年は コロナ禍により大きな影響を受けました。「生きる力を大地から学ぶ」を理念とし、農作業と共同生活を通じた子供達の育成を目指してきましたが、コロナ禍によって生きることの本当の意味を問われたと、私は考えています。
 そのような中、現場の自然塾スタッフ、塾生の工夫と努力、また保護者や関係者の皆様の変わらぬご支援により、活動を継続することができています。自然塾の活動を継続したい、させたいと考える関係者の強い思いの賜物であり、この活動の意義を全員で共有できていると感じています。
 これからのデジタル社会を生きていく子供たちには、高度なデジタルスキル・リテラシーが求められます。しかし、子供たちがデジタル社会で活躍していくためには、その前提となる、人と自然との交わりを通じて育まれた知験と健全な価値観が不可欠になると考えています。市村自然塾 九州は、今後もこの考え方に基づき子供たちの育成に継続して取り組んで参ります。引き続き皆様のご理解とご支援をよろしくお願い致します。

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鳥栖市長 橋本康志さまから祝辞をいただきました。

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鳥栖で蒔かれた沢山の希望の種は、力強く成長し、
必ず大きく立派な実を結ぶと確信しております。

鳥栖市長 橋本 康志

 市村自然塾 九州 設立20周年誠におめでとうございます。
 市村自然塾九州は、市村清氏の生誕100周年を記念して、2002年1月にこの佐賀県鳥栖市に設立され「生きる力を大地から学ぶ」を基本理念に、これまで多くの卒塾生を輩出してこられました。
 特に近年は災害や新型コロナウイルス感染症の影響などで思うように活動ができない難しい状況もある中、塾頭を始め運営に関わる皆様の強い意志と創意工夫により、20年の長きにわたり、子どもたちに貴重な学びの場を提供してこられたことに深く敬意を表します。
 この市村自然塾九州で、地元河内町の皆様の温かいご理解の下、子どもたちは農作業や自然体験、九千部山への登山など様々な共同活動を行い、自然の雄大さや命の大切さ感じる中で、感謝や相手を思いやる心、仲間と助け合い自ら考え行動する力を身に付けています。
 この地で蒔かれた沢山の希望の種は、力強く成長し、必ず大きく立派な実を結ぶと確信しております。今後とも開塾当初の想いを引継ぎ、市村自然塾 九州が、次代を担う子たちを育む場として益々発展されますことを心より祈念しております。

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市村自然塾 九州 代表理事よりご挨拶申し上げます。

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自然から学び、共に生きる。
市村自然塾 九州 代表理事 柴田 暢雄

 基本理念「生きる力を大地から学ぶ」を実践してまいりました「市村自然塾 九州」も早いもので20年を迎えました。
 私も慶びで感無量の気持ちでございます。改めて、今まで支えていただいたご支援先の皆様、保護者の方々に感謝申し上げます。
 振り返りますと、20年前に市村自然塾創始者である浜田 広氏が、「青少年の健全な成長が無いと将来の日本は大変なことになる」と考え、通年型の体験施設「市村自然塾関東」を立ち上げられました。その考えにいち早く賛同し、実行に移されたのが、当時コカ・コーラウエスト株式会社の末吉 紀雄氏と久保 長氏でした。
 特に末吉氏は数度にわたる設立準備委員会開催や候補地の選定、組織体制、指導内容等に関わられ、「市村自然塾 九州」設立にご尽力されました。また、初代の代表理事として13年の長きにわたり塾運営の柱となり、平成28年にお亡くなりになるまで、まさに自然塾九州の生みの親、育ての親でありました。
 その後を継ぎ、代表理事を拝命いたしましたが、設立当初に比べ塾を取り巻く環境も著しく変化し、特に近年の3年間はコロナ対応に多くの時間を割かれました。
 また、主要支援先の大幅な減額も塾運営に関わる重大な問題でした。塾関係者全員で対応策を検討し、一昨年8月に山下総合塾長に来塾いただき、意見交換会を開催しました。その席には塾役員をはじめ、地元鳥栖市、佐賀県、また近隣住民代表が集まり塾存続に向けた活発な意見交換が行われました。最終的には、自然塾九州運営の基本姿勢である地域密着をさらに進め、今以上に活動に賛同していただける会員様や支援先様を増やし、同時に思い切った経費の削減のほか、株式会社リコー様を中心とする理事企業様の支援金増額の申し出や新規支援企業様のお力で、存続が可能になった次第でございます。
 まだまだ、塾を取り巻く状況は厳しいものではありますが、自然塾に通う塾生たちが作物の成長に一喜一憂しながら、農業や自然体験に真剣に取り組む姿を見ていますと、改めて自然塾活動のねらいである「子どもたちが自ら考え、判断して主体性、創造性の資質を育む」に沿った行動が芽生えてきたもので、自然塾の体験でしか生まれてこないものであると実感しました。
 市村自然塾九州は、これからも時代を牽引する若い力の育成に尽力をして参ります。今後とも皆さまのご協力とご支援をよろしくお願いいたします。

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市村自然塾 九州 塾頭よりご挨拶申し上げます。

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創立20周年を迎えて
市村自然塾 九州 塾頭(第6代) 黒田 隆太郎

 気がつけば、もう20年。
 創立当時、右も左も分からぬまま農業、自然体験、共同生活、子どもたちへの対応、プログラムの改善等自然塾理念に沿った対応を模索しながらの活動でした。
 当時の第1期生は、すでに社会人デビューを果たし、それぞれの分野で活躍をしています。得意分野は違っても、1人1人の個性を尊重しながら「失敗してもいいじゃないか。まずはやってみよう!」という自然塾の土壌こそが「生きる力を大地から学ぶ」という基本理念に沿った塾生支援につながっているものと思っています。
 「不便、不自由、不足」が揃った環境とは、まさに自然の中にあり、野菜を作り、仲間と助け合いながら、環境や作業を快適にするための「知恵とコツ」を身につけ、困難な状況を打開するための力をつける。これこそが、市村自然塾の果たす役割であり、塾生にとっての「拠り所」となってきました。
 初代塾頭が当時の塾生に伝えていた「蒔かぬ種は生えぬ」「米一粒は、汗一粒」という諺(ことわざ)。これは、何事も恐れていては始まらない。勇気を出して一歩を踏み出すその行動に重きを置き、最初はどんなに時間がかかっても必ずやり遂げて、小さな達成感と自信を積み重ねていく大切さを説いた言葉です。時代が便利でスピードを追い求める世の中になっても、何が大切で、重要なことなのかを見定める目を養うことが、市村自然塾における次世代の人づくりにおいて最も大切なことであると信じています。
 これからも卒塾生達が社会で大いに活躍し、人への思いやりを持ち、時代に柔軟に対応できるよう、塾活動を通じ育みながらお手伝いをさせていただきます。

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