女子第4期生 活動の記録
 平成18年度女子第4期生の9ヶ月にわたる活動の記録をまとめました。

 仲間と共に過ごした時を思いかえしながら、3シーズンに分けた全18ステージをご覧ください。
■ 第1シーズン 
第1ステージ〜第6ステージ(3/24〜6/11)
  「はじめまして!」

 これから9ヶ月間、活動を共にしていく仲間の顔も名前も覚えていないので、ゲームを通して自己紹介をしました。これで、お互いの名前を呼び合えます。名前を知ることは、仲良くなる第1歩です。 
  地域探索&清掃ボランティア

 地図を見て、チームの仲間と知恵を出し合いながら、フィールドビンゴやチェックポイントの問題を解いていきました。自然に会話も増え、楽しい時間になりました。
 また、地域探索と同時に清掃ボランティアも行いました。ゴミ袋いっぱいに拾ってきてくれたり、一度ゴールしてからもう一度ごみ拾いをしてくれたりしたチームもありました。
 
  ジャガイモの定植・野菜の播種

 さぁ、いよいよ農作業が始まりました。ジャガイモにはたくさんの肥料が必要です。まずは、堆肥をたっぷり入れました。写真は、堆肥をわしづかみにして溝いっぱいに広げているところです。また、一粒の種にも命があることを学び、一粒ずつ丁寧に播種をしました。
 初めて鍬を持った塾生もすぐに上手に使えるようになり、畝もきれいに作ることができました。約2ヵ月後にはきっと大きなジャガイモができていることでしょう。
  みそ作り

 前もって茹でておいた大豆を臼に入れ、すり潰しました。最初は杵で指を挟んだりしながらも、段々皆と呼吸が合ってきましたね!
 大豆の粒がなくなり、ペースト状になったら米麹と混ぜ合わせ、よく練っていきました。味噌作りにもたくさんの手間隙がかかっていましたね。日頃、頂いている味噌汁などもこの作業を経て、私たちは口にできるんですね!
  縄の結び方

 チーム農園や共同農園で役に立つ結び方を学んでいます。
「男結び」と「本結び」。手が覚えるまで時間がかかりましたが、30分もすると「できた!」との声が色んなところから上がり始めました。
  竹の子掘り

 鳥栖市職員藤本さんに竹の子が生えてくるまでの行程や育ち方、竹の子の掘り方を教わりました。慣れてくると、地面の上を踏んだだけで分かるそうです。
しかも、竹の子にはオスとメスがあるといい、それも現物を見せながらの説明となりました。
 仲間と協力して掘った竹の子を前に、塾生は満足感でいっぱいです。

  ヤマメの放流

 地元のボランティア団体「山谷会」の方々中心となって、鳥栖市内に流れる3つの川にヤマメの放流を毎年行っています。今年も自然塾近くの大木川(だいぎがわ)にヤマメを放流することとなり、牟田鳥栖市長が最初に挨拶をされました。続いて、地元河内町の牟田区長から放流上の注意点と説明が行われ、いよいよ川へ放流となります。そお〜っと川へヤマメの稚魚を放流する塾生達。来年この川にちゃんと戻ってきてねと願う塾生の姿も見られ、それぞれの優しい一面を覗かせる活動となりました。今回の放流では、川の石でいけすを作り、しばらくヤマメの成長を見守ってみようということで取り組みました。
  椎茸の菌打ち

 椎茸の菌打ちです。菌を打ち込むところにチョークで印を付けています。ドリルで穴を開けています。塾生はドリルを使うのがこれが初めてです。みんなちょっと不安そうですね。最後に穴に菌を打ち込んで完成です。
  竹細工

 ほとんどの人が小刀を使うのは初めてなので、まずは小枝を使って、削り方から練習です。今日は箸作りにチャレンジです。一人で二本作ってもらいます。ふだんあまり使わない小刀と木づちを使って竹を細く裂いています。あまり太くすると削るのが大変です。竹細工に挑戦する前に、ボランティアの久保さんから小刀の使い方をしっかり教えてもらったので、怪我をする人はほとんどいませんでした。
  チーム農園活動

 毎ステージ行われているチーム農園活動では、チームの仲間と協力しあって、野菜の成長を見守りました。
 
 トマトの誘引をしているところです。風で苗が折れないようにしっかりと支柱に結び付けます。

 「トマトの苗からトマトの匂いがするよ!」

 
おいしいトマトが実るといいですね
 
 
 カボチャの苗に藁をかけているところです
大きなカボチャができますように!
 ピーマンの支柱を立てて、風が吹いても倒れないようにします。野菜の管理は難しいのです。
  ドロリンピック

 まずは二人三脚から。競技が始まる目前まで練習をしていた塾生たちですが、いざ田んぼの中に入ってみるとなかなか上手くいきません!「イッチニッ、イッチニッ」と声を出し合いながら、バトンを次の走者に手渡します。
 次は紅白に分かれての綱引き。皆の表情は真剣そのものです!制限時間1分の3本勝負!綱をしっかり握り締め、力の限り引っ張りました。
 続いては騎馬戦です。こちらも3本勝負!1回戦は「あっちむいてホイ!勝ち抜き戦」で白組の勝利!2回戦は「一騎討ち」で紅組の方がハチマキを多く奪い勝ちました。三回戦は「大将落とし」です。これで決着がつきます。紅組も白組も、大将騎馬を守りながらいざ出陣!   
 ドロリンピックで大いに盛り上がった後は、明日の田植えに備えて代かきを行いました。田植えをしやすいように泥を綺麗にならします。
  田植え

 田植え綱を張って、赤い玉のところに4本ずつ丁寧に植えていきます。植え終わったら1歩下がり、手で均してからまた植えるというような感じで行います。田んぼの中は歩きづらく、作業中はほとんど中腰でするので大変です。そうやって誰かが苦労しながら米を作っています。それを考えると、ご飯一粒も無駄にはできませんよね。
■ 第2シーズン 
第7ステージ〜第12ステージ(6/24〜9/10)
  コロッケ作り

 星形やハート形などいろんな形のコロッケができそうです。小麦粉、とき卵、パン粉の順につけ、油で揚げていきます。各チームのお姉ちゃんは厨房に入り、チームの分を揚げてもらいました。他の塾生たちはキュウリを薄く切り塩もみして、ジャガイモ、玉ねぎ、人参と合わせ、最後にマヨネーズを加えてポテトサラダを作りました。
  ホタルの観察 

 講師として『鳥栖ほたるの会』の緒方恭一さんに来ていただき、ホタルの生態について詳しく説明をしてもらいました。みんな真剣に緒方さんの話を聞いていました。ホタルの観察に出かけましたが、残念ながら数匹しかホタルを見ることができませんでした。手にとまっているホタルも川に離しました。ホタルが住むことのできる綺麗な川を大切にしていきましょう。
  水田の除草

 田押し車は昔の稲作においてなくてはならない農機具の一つ。株間を歯車のついた車輪を押すことで、土壌に酸素を送り込み、加えて除草の役割も担っているのです。見た目と違って、なかなか力がいる作業です。
塾生は、フーフー言いながらも、任された列を田押し車で突き進んでいました。終わった後は、ぐったりしている塾生の姿もちらほら・・・。
 昔の人は、八十八回以上の手間と労力をかけて米作りをしていたわけです。
一生懸命汗をかいて育てた稲なので、昔の人達は、ごはん粒を残すことなど、「もったいなくて、ばちがあたる」と言って、米をはじめ、食料を大切にしていました。
 普段当たり前のように食べているお米。これだけの手間暇がかかっているんです。
 これは、体験しないと分からないことですね。
  サツマイモの芽さし

 共同農園ではサツマイモの定植を行いました。一つ一つを丁寧に、畑に挿して、秋までの収穫を待ちます。夏の暑さを物ともせず、ぐんぐん伸びていくイモのつるは、たくましさすら感じるほどです。秋の収穫が楽しみですね
  チーム農園後作検討

 チーム農園の後策で作付けする野菜を話し合って決めてもらいます。その後、作付け表と作付けマップを作り、次回ステージの親子大会の発表会に向けて準備します。
 
 どのチームも前作を経験しているので、手際よく作業を進めています。

 どんな畑になるのか楽しみですね。
  親子大会(チーム農園作付け発表)

 いよいよ親子大会の始まりです!まずは、チーム農園の中間発表会が行われました。
 現在育てている野菜を紹介し、嬉しかったことや苦労したことなどを発表しました。中には、自分達のチーム農園で収穫したキュウリを、試食として出したチームもありました。畑を回りながら分かりやすく説明したし、どのチームもすばらしい発表でした。 
  カレー作り

チームごとにかまどを作ったら、作業を分担して早速カレー作りの開始です。人参、玉葱、ジャガイモを切っていきます。
 包丁を持つ手が危なっかしい子もいれば、手際よく野菜を切っている子もいました。家庭での姿が垣間見られたような気がしました。どのチームもオリジナルカレーライスの出来上がり。 飯盒で炊くご飯は難しく、上手に出来たチームは少なかったようです。
 しかし、カレーの味はどのチームも上出来でした。自分たちで作ったものは最高においしいですね。
  親子共同農園体験

 女子のステージでは、水田除草に加え、共同農園の除草も行いました。
 水田除草では、それぞれの列を家族のみんなと一緒に除草していきました。小さい子も一生懸命でした。
 共同農園では、生い茂った雑草を汗を流しながらみんなで頑張りました。
 すっかりきれいになりました。家族のみなさん、ありがとうございました。
  そうめん流し

 日本の夏の風物詩、流しそうめんをしました。
 天気が良かったこともあり、そうめんをツルツルと夢中で食べていました。
 また、お腹がいっぱいになった塾生が、今度はそうめんを流す役割をやってみたりと、食べる側だけでなく、流す側も体験し、食べる人のタイミングを見計らって流していることを学んだようでした。
 
  河川プール

 午後の活動は、河内ダムの河川プールに遊びに行きました。暑い日差しの中、塾生みんな元気にプールで遊んでいます。心も体も、元気いっぱい。2時間フルに遊びまわり、笑顔が絶えずこぼれていた時間でした。
  水辺の生き物の観察

 午後の活動は、水辺の生き物の観察です。
 ボランティアの久保さんが「川遊びを思い切り楽しむことで、川の危険も知ることができるんだよ。」と、おっしゃっていました。
 初めは水が冷たかったけど、慣れてしまえば川の中でこんなこともできるようになりました。
 川の中の石に座り、坐禅を組むメンバーたち。

       「修行じゃぁ〜!」
 川の流れの緩やかな場所に何かが隠れていそうです。

 水草の陰や、石を動かして探してみました。見つけた生物は、アブラハヤ、サワガニ、メダカ、カワニナ、アメンボなどのきれいな川に住む生物ばかりでした。

 きれいな川で遊ぶことの楽しさを知ることで、川を汚さないようにしようという気持ちになれるのでしょう。
  早朝坐禅会

 初めての坐禅でしたので、全員警策を受けます。足がしびれてきたり、集中力がなくなってきたりした頃に受けると、背筋がピンと伸びて、気持ちがすっきりしました。
 塾生達は、「警策は痛かったけど、目が覚めて気持ちよかったよ。」と、感想を述べていました。すばらしい体験をしましたね。。
■ 第3シーズン 
第13ステージ〜第18ステージ(9/23〜12/3)
  九千部山登山

 天気にも恵まれて、いよいよ九千部山登山に出発です。チームで行動し先頭、最後尾はお姉ちゃん二人が受け持ちみんなで山頂を目指します。台風13号の影響で、枝や葉っぱがたくさん落ちているなかを1歩1歩進んでいきました。塾生の様子を見ながら、ゆっくりとしたペース。景色を見たり、会話をしたりみんな楽しそうな様子でした。途中、急な登り道もありましたが、前の人の足跡を辿りながらそして、後ろを気遣いながら、みんなで助けあって登っていきました。
 山頂に到着すると、登ってきた疲れが一変に吹き飛ぶような最高の眺めにみんな感動!福岡タワーやヤフードームまで見ることがでしました。
  釜飯炊き

 ステージごとに交代して、釜飯炊きを行いました。初めのうちは、マッチをつけるのに苦労したり、ご飯を焦がしてしまったりして大変でしたが、回数を重ねていくうちに、焦がさずにおいしいご飯が炊けるようになりました。
  野鳥の観察

 日本野鳥の会佐賀県支部の馬場さんに野鳥についての話をしていただきました。また、双眼鏡の使い方や、野鳥の観察をするときの服装などについても詳しく説明していただきました。
 また、いろんな野鳥の巣を持ってきていただき、じっくり観察をしました。
 河内ダムの周辺をまわって野鳥を探しました。

 見つけた鳥は、トビ、ヤマガラ、ホオジロ、マガモ、ヒヨドリ、カラス、スズメなどでした。

 塾生が鳥を見つけたときは、「かわいい!」と、感激した様子でじっと双眼鏡を覗いていました。そのかわいい鳥達を守るためにも自然を大切にしていかなければならないのですね。
  収穫

 白菜や大根の間引きと除草、サトイモとゴボウの収穫です。大豊作の野菜を見て、塾生たちも大喜び!小さな種が成長していく過程を見ていくと、好き嫌いせずにすべていただこうという気持ちになります。
  早朝日の出登山

 1時間前までは真っ暗だった空も、すっかり明るくなってきました。さぁ、日の出の時間も近いです。東の空をじっと見つめ、お日様が姿を現すのを静かに待ちました。
 『あっ!太陽が出てきたよ!!』
 少し霧がかった山の上から、うっすらお日様が出てきました。
 『おはようございま〜す!』
 と、みんなでお日様に挨拶をした後、感謝の気持ちを込めて手を合わせました。
 もうこんな日の出は見ることができないんじゃないかというくらいきれいな日の出でしたね!
  清掃ボランティア

 市民の森では、チーム別に分かれて、市民の森と湖畔の周辺の清掃を行いました。落ち葉をほうきで掃いたり、捨てられていた空き缶やビンなどを拾ったりしました。普段目に付かないところにたくさんのゴミが捨ててありました。最後に、みんなで拾ったゴミを広げて、燃えるゴミと燃えないゴミに分けました。そして、このゴミの山についてみんなで話し合いました。
 一人ひとりの心がけ次第で、このゴミの山は無くなります。このゴミを無くすために、まずみんなにできることは何でしょうか?
  サツマイモの収穫

 天気の良い日が続いた為、土が硬くなっていて、サツマイモの収穫には一苦労しました。とても大きくてきれいな紅色のサツマイモを見て、塾生達は収穫の喜びを味わっていました。チーム農園のサツマイモもこんなに大きく育っているかなぁと明日のチーム農園を心待ちにしている塾生もいました。
  稲刈り

 待ちに待った稲刈りです。「米一粒は、汗一粒」と言われるように、今日の収穫を迎えるまで除草をしたり、消毒をしたり、鳥に米粒を食べられないように防鳥糸を張ったり等、食べる側から目に見えない管理を、塾生と一緒にやってきました。
 鋸鎌を片手に早速刈り始める塾生達。自分達が植えた稲を見て、「これがお餅やお赤飯になるんだね」と満足そうな様子。稲刈りをしたことがある塾生は、多数いても、最初の種もみの選別から、この後に続いていく乾燥や脱穀等の一連の作業をやったことがない塾生が大半でした。刈り始めて、10分後。手つきが慣れてきたせいか、シャッシャッ!と小刻みの良い刈り音と共に、順調に刈り取りが進んでいきました。
 稲刈り→結束→掛け干しの行程を終えた塾生みんなの顔には、やり終えた達成感と安堵に満ちた表情でした。みんなが一生懸命に取り組んでいた稲刈りにびっくりしてか、冬眠に入っていたカエル達も土中から飛び出してきて、笑顔がこぼれるハプニングも。
 播種から田植え、何回も除草を行い、一生懸命に育ててきたもち米は大豊作でした!18ステージは、おいしい餅をつくのが楽しみです!
  脱穀

 千歯こきに挑戦しました。少しずつ稲をこいで、脱穀していきます。しっかり稲を持っていないと上手に脱穀することができません。稲を引くたびに取れていくもち米を見て、「すごいねぇ。」と、感心する塾生達。何度かやっていたら、コツをつかんでいたようです。
 次は、足踏み脱穀機です。足でローラーを回して稲穂を飛ばします。足でローラーを回すリズムが難しくて、スタッフと一緒に行いました。千歯こきよりも短時間で脱穀ができました。
 千歯こき、足踏み脱穀機で脱穀したあとは、唐箕選で良い米だけを選びます。風でゴミやくず米を飛ばします。
 昔の道具を使うことにより、技術の進歩と昔の人の苦労がよく分かりました。
  餅つき 

活動の集大成としてもちつきをしました。もち米は女子が一生懸命育てたものを使ってつきました。初めてもちつきをする子もいて、杵同士がぶつかり、もちには木くずが入っていましたが、皆と呼吸を合わせてついていきました。ついたもちは食べやすい大きさにちぎり、一つ一つ丁寧に丸め、いただきます。
  チーム農園ありがとう

 今日で最後のチーム農園。後作で植えた野菜を全部収穫し、そして整地へ戻し塾へ返還します。塾生たちにとって、このチーム農園は特別な思い入れがあったと思います。野菜を育てることの難しさ、収穫の喜び、チームで協力する事の大切さなどたくさんのことを学んだのではないでしょうか。野菜だけでなく、みんなも立派に成長しましたね!
  チーム農園が全て終了した後、チーム農園閉園式を行いました。塾から渡された看板を一つ一つチームのお姉ちゃん達が、感謝の言葉を述べ楢ア塾母に返還しました。女子第4期生を代表して、Eチームの江藤さんが、この9ヶ月間、チーム農園を通して学んだこと、命の大切さや農業の大変さ、収穫の喜びそして、仲間の大切さ等たくさんの学びがあったことを述べてくれました。
 
  卒塾式(12月10日)

 12月10日、第4期生 男子30人 女子30人が自然塾を巣立ちました。
 入塾してからの9ヶ月、多くのことを経験してきた塾生たち。心身ともにたくましく成長しました。

 これからのみんなの活躍を期待しています!