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市村自然塾 九州からのおしらせです。ホームページの更新内容や塾からのおしらせをお伝えします。

土づくり① (肥料の紹介)

2020.04.20(月)

 

今回は、土づくりに必要な肥料のご紹介をします。良い土を作る上でとても重要なものなのでぜひ、ご覧ください。

~肥料はなぜ必要なのか~

道を歩いていると、雑草が茂(しげ)っている光景を見かけます。皆さんも目にしたことがあるのではないでしょうか?そのような場所は特に肥料を与えているわけではありません。それなのに勢いよく育っていますよね。では、なぜ野菜は肥料を与えないと育たないのでしょうか?それはズバリ、野菜を育てていく畑には養分がないからです。雑草が生えている場所は枯れた雑草や動物のふんがそのまま残り土の中の微生物によって分解されます。これが雑草の養分となるのです。そこから養分を吸った新たな雑草が成長し、枯れて土にかえり養分になるといった自然の循環(じゅんかん)が行われています。しかし、畑では除草をしたり、実った野菜は収穫をしたりと養分になるものがありません。だから、肥料を与えなければならないのです。

~肥料の3要素~

私たちヒトも含めた動物は他の生物を食べることで栄養を作ります。しかし、植物は自分自身で栄養を作ることができます。太陽の光を利用して根から吸いあげた水と葉から吸収した空気中の二酸化炭素から、炭水化物を作ることができるのです。(これは、すごい…)ですが、炭水化物だけでは植物は育ちません。他にも17種類もの必要な要素があります。今回は「肥料の3要素」と呼ばれる特に重要な要素の説明をします。

 

①チッ素(N):「葉肥(はごえ)」とも呼ばれ、特に茎、葉、根を伸ばします。

②リン酸(P):「実肥(みごえ)」とも呼ばれ、開花や結実(けつじつ)を促進します。
        ※結実=植物に実がなること。

③カリ(K):「根肥(ねごえ)」とも呼ばれ、根や茎を丈夫にします。

 

以上が3要素です。野菜を作る上でとても重要な要素なのでしっかり覚えておきましょう。
基本知識が入ったところで、自然塾にある肥料の紹介をします。

・肥料小屋にある肥料の紹介


肥料小屋
 男子のチーム農園のすぐそばに肥料小屋があります。ここには、牛ふん、鶏ふんが置いてあります。チーム農園では元肥を施(ほどこ)す際に利用するので覚えておきましょう。

牛ふん

これは牛ふんです。その名のとおり牛のふんです。ふんですが、あまり臭くはありません。3要素がバランスよく含まれており肥料分が豊富です。自然塾ではよく使用され、チーム農園でもたくさん使います。

鶏ふん
これは、鶏ふんです。これもその名のとおり鶏のふんです。鶏ふんも臭いはあまりしません。これも3要素をしっかり含み、中でも、リン酸が多く含まれています。

・その他の肥料


農機具倉庫内の肥料

この肥料は、農機具倉庫と呼ばれる場所にあります。この3種類の肥料もよく使用します。


配合9-6-5

これは配合9-6-5というもので追肥用と書いてあるドラム缶の中に入っています。主に、野菜が養分不足にならないよう成長途中の野菜の育ち具合を見ながら与えます。ちなみに、最近ではじゃがいもの定植の際に使いましたよ!


油かす

これは油かすです。油かすは3要素の中でも特にチッ素を多く含んでいます。ちなみに、子葉が双葉の野菜(ウリ科やアブラナ科)に有効に働くそうです。今育てているチンゲンサイ、コマツナはアブラナ科ですが…確かに子葉が双葉でした!過去に掲載した植物の様子で確認してみてくださいね!


カキ殻石灰

これはカキ殻石灰です。日本は雨が多く、雨に含まれる酸によって酸性の土になってしまいます。そうなると野菜が病気になったり上手く養分を吸収しなくなります。それを防ぐためにアルカリ性の石灰を使って中和させます。塾でも雨が降った時や野菜の成長が良くない時に使っていますよ。

今回は、土づくり編ということで肥料の紹介をしました。それぞれの肥料が重要な役割を果たしていることを知ることができたのではないでしょうか?また野菜一つひとつで肥料を与える量が異なります。その野菜にあった肥料分を与えることが大切です。今、スタッフさんたちでチーム農園の準備をしており、これから始まるチーム農園の元肥の施肥(せひ)を行う予定です。次の土づくり編第2弾では実際に肥料を使っている様子をお届けできればと思います。ぜひお楽しみにー!!